モンゴル調査
2018年3月9日〜16日にかけて、古賀一博先生、小早川倫美先生(島根大学)、大学院生のダギーマーが、モンゴルの学校等への訪問調査を行なった。首都・ウランバートルには、成田国際空港から直行便で約5時間であった。
3月10日午前は、古賀先生のご指導の下、広島大学で博士号を取得された国立教育大学のアリ先生と今後の共同研究の打ち合わせを行うとともに、モンゴルの教育事情と課題についてご教授いただいた。午後は、スヘバートル広場、ザイサン丘などの市内観光地を訪ねた。
3月11日午前は、ツォンジンボルドグ大騎馬像を見学し、ウランバートル市から飛行機でフブスゲル県へ移動した。同県は湖が有名で、モンゴルのスイスと言われる自然が豊かな地域である。
3月12日午後は、ソム(モンゴルの一番小さい行政区分)に設置され、遊牧民の子どもも通うため寮が併設された小学校を見学した。その後、遊牧民のゲルを訪問した。「草原にゲルと多くの家畜」という多くの日本人が抱くモンゴルのイメージ通りの風景が広がっていた。
3月13日午前は、小中高一貫を見学し、生徒たちの質問に答えた。日本へ留学したいという子どもたちも多く、日本からの訪問者に興味津々の様子だった。午後は、フブスゲル県から車で草原を5時間近く走り、モンゴル第二の都市・エルデネテ市に移動した。そこから深夜列車に乗ってウランバートル市へと向った。
3月14日午後は、ウランバートル市内の小中一貫学校を見学した。この学校は、文化教育科学スポーツ省の重点学校の一つで、生徒も教員も非常に生き生きとしていた。その後、モンゴルの伝統音楽の演奏を聞いた。古賀先生は、ホーモー(同時高低音を人間の声で出す)を聞き、とても感動した様子だった。
3月15日は、国立教育大学や附属小中高一貫学校を見学した。
人口約311万人のモンゴルの約半数がウランバートル市に居住している。首都ですべての段階の学校を見学することはできなかったが、地方の学校を訪問することができた。今回の訪問調査を通して、モンゴルの学校教育の現状をよく理解することができたと思う。(写真:古賀一博教授、文章:バトエルデネ・ダギーマー)